100台近い自走式搬送台車から、3台のFORROへ
FORROへの切り替えは、搬送物の集約化と運用の適正化から
当院では開院当初から院内に張り巡らされたレール上を走る自走式搬送台車を導入しており、当初は主に紙カルテの搬送に使用していました。電子カルテ化されてからも、書類や医薬品、検体に至るまで、あらゆるものを24時間365日運べる設備として重宝されてきました。
既存の自走式搬送台車は100台近くの台数で月間約3万件の院内搬送を担う利便性の高いものでしたが、設置後30年以上を経過しており、故障頻度の増加や維持管理費の高騰が課題となっていたことから、代替となる搬送ロボットの導入検討を進めることとなりました。
各社の搬送ロボットを比較検討する中でFORROの院内デモを実施いたしました。親しみやすい見た目や表情から現場スタッフの反応も良く、導入に向けた具体的な意見交換へとスムーズに移行することができたのではないかと思います。
とはいえ、これまでの自走式搬送台車は「いつでも呼びたい時に呼び、紙1枚でも送れる」といった自由度の高い使い方をしていたため、FORROの導入にあたっては搬送物自体の集約化や運用の適正化も併せて検討する必要がありました。
今回導入した3台のFORROで従来の月3万件の搬送すべてをカバーすることは難しいため、川崎重工さんには自走式台車の運用実績を分析していただき、最も稼働が多いポイントや時間帯を割り出した上で、院内ルールを含めた運用プランを提案していただきました。
また、導入後も引き続き、現場スタッフの意見や日々の利用状況・使い勝手を踏まえ、より効率的な運用に向けてブラッシュアップを重ねているところです。
コスト面でもメリットを感じています
当院では2026年4月に3台のFORROを導入してから、検体の搬送に2台、医薬品の搬送に1台という形で運用しています。院内の1階から10階まで広範囲にわたって搬送業務を任せており、多い日で1台あたり60件の搬送実績があるくらい頑張ってくれています。
4月1日の稼働開始日は、早朝から川崎重工のスタッフの方と一緒に立ち会いをさせていただきました。「予定通り動くだろうか」とドキドキしながら見守っていたのですが、問題なく動いていることが確かめられていくにつれて窓の外も明るくなっていき、無事に新しい運用をスタートできた時の安堵感は今でも印象に残っています。
また、FORROの導入はコスト面でも大きなメリットを感じています。自走式台車の廃止により、将来にわたって維持管理費が不要となったことに加え、時間外に発生するトラブル対応のための保守経費もなくなり、ロボットの導入・運用費用を差し引いても大幅なコスト削減効果を得ることができました。
今後も現場の声を反映しながら効率的な運用を模索し、FORROという頼もしいパートナーとともに、より良い院内搬送体制を築いていきたいと考えています。