Stories 開発者の声
開発者の声 02

動くだけでは使えない。人の業務の一部を完全に代替できるロボットを作ってこそ、はたらく現場を救える。

絹川 悠介
近未来モビリティ総括部 システム開発部

いつ、いかなる屋内環境でも、完走率を100%にする挑戦。

 FORROの機構は、モーターサイクル設計者がデザインしています。モーターサイクルとロボットは、当然違うものですが、考え方は応用できました。機体設計の他にも、センサー制御のソフトウェア開発者や、エレベーター連携のクラウドエンジニアなどの様々なスペシャリストたちが集まり、技術と想いを結集させてFORROは開発されました。しかし、FORROを屋内で走らせた当初、スタート地点からゴール地点までの完走率は3割ほど。廊下では同じ景色が連続し、広間では人やモノの位置が絶えず変化するなど、正確な位置情報の読み取りに苦戦しました。どんな条件でも完走率100%にする。そうでないと、現場で人の業務の一部を完全に代替できるロボットは作れない。テストと改良を重ねる毎日でした。

リアルで使えるロボットを届けることが使命。

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 FORROは、私にとって30代のライフワークです。私自身、腰が悪いこともあり、重い荷物を長い距離運ぶことが嫌いなんですよね。人間が抱える負担をロボットが代替することで、人が物運びから解放される。そんな世界が屋内外問わずに来たら最高だと思っています。だから、本当に使えるロボットを作りたい。限られた条件や環境でしか動くことができない、導入する期間が数ヶ月かかるなどのロボットではなく、現場のリアリティを踏まえた使えるロボットを作る。そのために不具合から逃げずに立ち向かうのは、工業をやっているからこその責任感がありますね。