ほっこりする存在感で、チーム医療の一員になっています
広い院内を歩き回る代わりに、患者さんのケアを増やしたい
これまで当院では、検体や薬剤、医療機器など、患者さんの治療に必要な物はすべて人の手で運んできました。検査部門、薬剤部門、看護補助者、緊急時には医療従事者自身が対応しなければならないこともあり、さらに組織が大きく院内の動線も長いため、搬送業務にはかなりの時間を要していました。
現在、FORROの導入台数は2台。2026年3月に1台目を導入し検体搬送の運用を開始し、6月からは2台目を導入、薬剤の定期搬送の運用を開始しています。また、同月に1台目による医療機器の搬送も追加しました。検体搬送では、検体の量が多い早朝や日中は決められたスケジュールで動くスケジュール配送を活用し複数の病棟の検体搬送を実施し、一方、夜間は必要な時に呼び出すオンデマンド配送を活用して効率よく使えるように工夫しているところです。複数のフロアを行き来しながら活躍してくれているので、空いた時間を患者さんのために使えるようになっています。
導入にあたっては、「1施用1トレイ」というルールを満たすため、既存の薬剤トレイを搭載できる“お腹の出たFORRO”を開発していただきました。適切な薬剤管理機能は病院機能評価にも関わることなので、川崎重工さんには本当にご協力いただきました。
FORROが教えてくれた、医療DXの優しいイメージ
運用面で問題になるのは、むしろ人間の方。当院では看護部門だけでなく、病院全体にルールを周知し、みんなで見守る体制をつくりました。トラブル情報は川崎重工の担当者と共有することで、原因を追究できるようになっています。今では部署を問わず職員みんながFORROを気にかけてくれるようになり、チームとしての結束も強まった気がします。
また、FORROが可愛い音を鳴らしたり、優しい声で話しかけてきたり、タッチパネルの表情が変わったりすると、忙しくて目が吊り上がりそうな時でも、力が抜けてほっこりするんです。医療DXというと、効率化とか生産性というイメージが強かったのですが、導入後に病院長が「医療DXは優しいイメージ」とおっしゃっていて、現場スタッフも確かにそうだなと実感し始めています。患者さんとのコミュニケーションのきっかけにもなっていて、「ロボットが来る」ではなく、「ボーボー(愛称)がそろそろ来るね」と言ってくださり、皆さまから愛着を持って受け入れられているようです。FORROが日常業務を支える存在となっています。